productsエンジン修理あれこれ (これまでに修理を行ったものの一部です)
■ エンジン修理(YANMAR 3GM30) 
 台風一過…エンジン始動ができない!?というもの。
よく調べてみましたら、喫水線ギリギリにミキシングエルボが位置していたため、台風の強風と、うねりにより、船体が長時間傾斜したため、シリンダー内に海水が入って、ウォーターハンマー。


ヨット:30フィート
 
すぐに気がつけば、フラッシングのみで済んだかもしれませんが、
長期間気が付かずに、放置されていたのが致命傷。
内部で腐蝕が起こり、リングのカジリが発生、バルブも腐蝕して圧縮低下を起こしていました。
台風直後に船に来れなかったオーナーさん、
「こんなことが起こっていたという事実に早く直面できなかった」と悔やんでおられました。


エンジンを降ろし、開放。
外部の錆もかなりのもの。
バラバラにして洗浄します。
念のため、ヘッドの歪みが無いか計測しましたが異常なし。
ノズルチェックとバルブを摺り合せします。

シリンダーはボーリングするほどの傷は無かったので、ホーニングのみ。
これから組みあげます。
ピカピカのシリンダーになりました。
ピストンを洗います…ピストンリングにご注目!
ザックリと傷がありますし、ピストン自体にも傷あり…
交換となりました。
シリンダーに大きな傷が無かったのが不思議なくらい。
錆を落として組み上げます。
油脂類、消耗部品を交換。
今後の対策として、喫水線ギリギリの海水排出ホースとミキシングエルボの間にホースを立ち上げ、ベンテッドループ(エアバルブ)を取り付けました。
塗装して積み込みました。
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